すっぴんの木の家
設計趣旨
「すっぴんの木の家」の敷地は、住宅地の西側端部に位置している。東側は住宅街であるが、西側は企業の寮と社員用駐車場、また坂の頂上、という条件となっており、東側以外は比較的広がりのある環境である。東隣の建物が接近しており一階の 東側には日照が期待出来ないため、玄関、水廻りなどを東側に配置する事で、リビング・ダイニング・キッチンの明るさを確保した。また、階段を南側のリビング東側に設け、東側の出っ張りを無くすことで、午前中日照が得られる時間には、 すぐにリビングに日が差すよう考慮した。また空気式集熱システムを採用し、階段廻りをすのこ床にすることで、空気が2階にも上がり、暖房エネルギーの削減に効果を得られるようにした。
基準値・設計値・実績値
採用された要素技術とレベル
採用された要素技術の概要
断熱外皮計画
手法
平成11年度省エネルギー基準を超える断熱性能を確保。
・基礎:押出ポリスチレンフォームB類1種50㎜
・外壁:高性能グラスウール16k 93.5㎜
・屋根:フェノールフォーム95㎜
・開口部:高性能樹脂サッシ、低放射複層ガラス
レベル
上記より、「レベル4」となり、暖房エネルギー55%程度削減。
写真1: 2階ホールと子供室、階段。
日射遮蔽手法
手法
バルコニーの活用
バルコニーによる日射遮蔽、樹脂製低放射複層ガラス+すだれの使用により日射遮蔽
レベル
上記より、「レベル3」となり、冷房エネルギー45%程度削減。
写真2:冬の日射は取り入れるが、夏の日射を遮るため奥行の深いバルコニー。
屋根空気集熱式ソーラーシステム
手法
屋根空気集熱式ソーラーシステムの採用
屋根に設置した空気集熱式ソーラーシステムで暖められた空気をダクトで1階床下に送り、基礎スラブに蓄熱し、暖められた空気を住宅全体に送る暖房システム。
レベル
※温暖地版では要素技術として取り上げられていないため評価はされない。
写真3:部屋の中ほどの青いダクトが屋根面で暖められた空気を床下に送る空気搬送ダクト。
建物概要
- 住宅の所在地
- 愛知県(6地域)
- 敷地の規模
- 135m²
- 住宅の階数
- 地上2階
- 住宅の規模
- 延床面積 96m²
- 住宅構造
- 木造
- 家族構成
- 夫婦+子供2人
- 竣工年
- 2008年
- 設計者
- 株式会社イトコ―
- 施工者